利益の種類④~純利益その2~
純利益は、株主にとって重要な利益であるということは、利益の種類③~純利益~説明しました。
一見、利益というものは大きければ大きい方がいいと思いがちですが、
純利益が、不自然に大きいときは注意が必要です。
企業が小細工をして、純利益を大きく見せている可能性があります。
その点に気付かないと、企業の能力を見誤り、
ひいては、投資判断も誤る可能性があります。
企業の小細工に騙されないようにしましょう。
さて、上で「純利益が不自然に大きいとき」と記述していますが、
『不自然』とはどういうことでしょう?
それは、例えばですが、
A.純利益が昨年の1.5倍くらいになっている
B.営業利益より純利益が大きい
といったことです。
なぜ、それが不自然なのかは、
A.でしたら利益の種類②~営業利益~にて、
「カカクコムは2016.3月決算で、
営業利益率が47.3%とトップクラスである」と述べたところに関係しています。
営業利益が前年比約1.5倍でトップクラスということは、純利益も約1.5倍でトップクラスということになり、
ホントにそんなに稼げてるの?と疑問が湧きます。
B.でしたら利益の種類①で説明しましたように、
純利益というものは経常利益の約30%前後になるはずなので、
そこからずれているということは、例えば土地を売ったりして、その売却益で純利益を膨らませている
可能性があります。
つまり、純利益は平年と比較したり、営業利益や経常利益と比較をしないと企業の能力を見誤る可能性があるのです。
純利益は重要な指標であるPERやROEの計算に使われる重要なものです。
絶対に純利益の妥当性を考えるようにしましょう。
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