利益の種類

利益の種類

利益の種類

電卓とお金
投資をする上で、会社の利益に注目することはとても重要です
なんせ、会社は利潤(利益)を追求するための組織です。資本主義の社会の中で、利益を生まない会社は存在価値がないと言っても過言ではないかもしれません

 

しかし「利益」という言葉は結構たくさん出てきて、意外と混乱してしまうんですよね。
ただ、投資をするには損益計算書をしっかり読み込まなくてはいけませんので、利益という言葉は整理しておくに越したことはないでしょう。

 

また、会社の経営に携わるような幹部候補の方も早いうちに「利益」について理解しておくと、無駄な経費はどこなのかといったことが早い段階で分かるようになるかもしれません。
そういうわけで、今回は利益の種類について概略的にまとめてました。

 

 

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利益には5種類ある

利益の種類

 

利益と呼ばれるものには、以下の5つがあります。

  1. 粗利
  2. 営業利益
  3. 経常利益
  4. 税引前純利益
  5. 純利益

 

 

それぞれがどういったものなのか見ていきましょう。

 

 

粗利

粗利

 

粗利売上高から原価を引いた利益のことです。別名、売上総利益と言います。
損益計算書とかだと売上総利益という言葉の方を使うので、そちらで覚えた方がいいです。

 

私は営業だったんで、粗利と言った方がしっくり来るんですよね(笑)

 

例えばオレンジジュースを作って販売している会社を考えると、オレンジジュースを作るには原料としてミカンや砂糖、紙パックや工場の電気代に水といった費用が掛かります。
こういった費用はすべて売上原価として計算されます。
あと忘れやすい費用として、製造に携わる職員の人件費も原価として計算されます。

 

営業利益のところでも人件費が計上されるのですが、混同してはいけません。
営業利益では、製造に関わる職員の人件費以外の人件費が計上されているのです。

 

まとめると、原料から製品を作るのにかかる費用はすべて売上原価として計上されるということですね。

 

 

 

営業利益

営業利益

 

営業利益は粗利から販売費一般管理費(合わせて販管費)といった費用を差し引いた利益のことです。

 

販売費はその名の通り、販売費かかる費用です。
営業マンの人件費でしたり、広告宣伝にかかる費用といったものが該当します。
その他にも、先程のオレンジジュースの話ですと、そういった製品を荷造りしたり、お客様のところへ運搬したりといった費用も販売費に含まれます。
つまり、販売にかかる費用が販売費として計上されます。

 

一般管理費はかなり多岐に及びます。
味の研究を常日頃しているのでしたら、研究開発や製品開発といった費用が発生しますし、事務仕事を任せるOLの人件費といったものも該当します。
また、オフィスを借りているのであればその費用、仕事をする上ではパソコンから筆記用具まで揃える必要もあります。
このように、企業活動を行う上で売上原価や販売費以外にも様々な費用が発生していますよね。
そういった経費が一般管理費として計上されるのです。

 

これら販売費や一般管理費を合わせた販管費を粗利から引いたものが営業利益となります。

 

営業利益は企業の本業の利益と言われており、株の購入を検討するに当たり、着目するべき利益です。
これはまた別の機会に記事にします。

 

 

 

経常利益

経常利益

 

経常利益は営業利益から営業外費用を引き、営業外収益を足したものです。

 

企業活動を行う上では一般的に、営業外費用の方が営業外収益よりも大きくなりやすいです。その為、経常利益は営業利益よりも小さくなります。
なぜ、営業外費用の方が営業外収益よりも大きくなりやすいのかというと、企業活動を行う上ではお金を貸すよりもかお金を借りる方(貸付金よりも借入金の方)が多く、必然的に払う利息の方が多いからです。

 

また、有価証券(株)の評価損益といったものも営業外費用(利益)に含まれます。この株はあくまでも売買目的の株の評価損益です。
よってずっと所有することを目的としたような株(子会社株等)は含まれません。

 

 

 

税引前純利益

税引前純利益

 

税引前純利益は、経常利益から特別損益を加算した利益です。税引前純利益は様々な言い方があり、税引前当期純利益税引前利益税前利益とか言ったりします。あるいは税前だけの場合もあります。

 

事業活動を行う上で発生する利益とは別に、一時的に発生した特別な利益や損失が発生する場合があります。
例えば、火災で製品や工場が燃えてしまったということであれば、資産として見ていたものがなくなってしまったので特別損失が発生します。
また別の例を挙げると、事業や所有している株を売却したとなると、本業とは関係のない利益がドカッと入ります。こういったものは特別利益となります。

 

上図では、経常利益から税引前純利益を計算するにあたり、減っているように図を作成しましたが、増える場合も多々あります。
例えば任天堂は2016年度に、野球事業を売却して多額の特別利益を計上しました。
(関連記事:任天堂の2016年度決算発表!!FEヒーローズの売上はかなり大きい!?)

 

こういった特別発生した利益と損失を合わせて、特別損益と言います。

 

 

 

 

純利益

純利益
純利益税引前純利益から法人税といった税金を引いた残りの利益です。
何か特別なことがなければ、税引前純利益から約30%の税金を引いた70%が純利益となります。

 

この純利益が、サラリーマンでいうところのお小遣いに該当します。
サラリーマンもお給料を貰って、税金やローン(家賃)といったものを払って最後手元に残るお金がお小遣いですよね。要は会社が自由に使えるお金が純利益なのです。
また、純利益は株主の利益(株主利益)なんて言い方もできます。なぜならば、この純利益から配当金が配られたりするからです。

 

 

 

 

 

 

 

利益の概略を掴むことができたでしょうか?
頭を整理して投資や日々の業務に役立てていただけたらうれしいです。 

 

 

 

 

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