DeNAの無断転載はどうやって対処するの?
2016/12/7にDeNAの無断転載について会見が開かれてから早3か月ですね。
(関連記事:キュレーションサービス問題会見の様子【DeNA】)
早く、これからどんな処置をする予定なのかみてみたいんですが、まだまだ第3者委員会の調査結果が報告されないですね。
恐らくその結果を参考に、色んなキュレーションサービスを提供している会社がこれからネット上のモラルの問題についてどう対応するのかというのを決めていくことになると思うので、DeNAの調査報告はキュレーションサービス業界において、かなり重要な意味合いを持ったものになるはずです。
なので、妥協することなく何が問題であったのか、これからどうするのかを突き詰めていってもらいたいですよね。
さて、今回のDeNAのキュレーションサービスとしては、DeNAのモラルでも挙げたように2つの問題点があると思っています。
- 他サイトの記事内容をパクっていた。
- 記事の正確性に欠けていた。(根拠に乏しいことを書いていた)
考えれば考えるほど、こんなものどう対処すればいいんだって思います笑
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盗用はどこまでがセーフなのか基準がない
モノを盗んだ、盗まれてたという問題だったらかなり分かりやすいですよね。
0か100かしかないので、明確にあなたは盗みましたよねということが分かります。
しかし、記事となるとそうもいきません。
今回のDeNAの場合は、複数の別の記事を無断でコピーして、それの文言を変えるということでオリジナル記事としていました。
例えば「身なりが不潔」を「清潔感がない格好」といったように、文言を変えていたみたいです。
(参考記事:DeNA“まとめサイト”問題 “不正”指南マニュアルも……利益優先、質より量追求)
それをやると、グーグルのアルゴリズム的には盗用であると判断し、記事の評価を下げるというのが難しいです。
盗まれた側も、記事全体の1/5程度しか盗まれていない(しかも細かい文言は変わっている)としたら、本当に盗まれたのか、自分の思いすごしじゃないのかと判断に悩みます。
恐らく、盗まれた側も完全に盗まれていると分かるのは、画像が盗まれている時なんじゃないかなぁと思います。
画像だったら0か100で分かりますからね。
つまり、文章の盗用の判断ってかなり難しいと思います。
どこまでやったら盗作かというのも分かりませんし。
そもそも、オリジナルの文章を書くといっても、文章を書くには自分の考えというものがなくてはなりません。
自分の考えというものは、オリジナルのようでいて様々な人の考えを聞いて、その中で練りあがっていくものです。
もし、自分の考えの中で、尊敬する人の影響を強く受けていたとしたら、50~80%はその人と考え方が被ってしまうということも普通にあり得ます。
考え方が被ってしまうというのも、過激に言い換えれば「アイディアを盗んでいる」となります。
しかし、傍目には盗んでいるのかよく分かりませんし、本人だって盗んでいるなんて意識はないわけです。
さて、今回の問題があったことで、もしグーグルさんがアルゴリズム的に盗作にペナルティを与えるように強化したとしましょうか。
例えば、今まで20%文章が被っていたとしたら盗作としていたものを10%被っていたら盗作にしました。
すると、確かにコピペで記事を作っていた人たちを多く取り締まることができるかもしれません。
しかし、同時に特に記事を盗作したという意識のない人まで引っかかってしまう可能性があります。
こうなってくると記事のオリジナル性って何なの?ってなってきます。
まぁ、グーグルさんは賢いからその辺をしっかり分けるアルゴリズムを開発するかもしれませんけどね笑
盗んだ側も罪の意識がない
記事のコピペって、盗む側にも罪の意識を感じづらいというのも無断転載が横行する理由ですよね。
簡単にCtrl+C!Ctrl+V!ってコピー&ペーストできちゃうわけです。
被害がある側もどんな顔をしているのか、どんな人なのかなんて全然分かりません。
例えば、万引きとかだったら周りのお客とかの目も有るので簡単にできません。簡単にできない中で、やっぱり万引きなんてダメだと思いなおす可能性があります。
この簡単にできなくなるって結構重要みたいですよ。
2chの元管理人のひろゆきさんが言っていたのですが、2chで誹謗中傷が多い中、コメントを送信するというボタンを押した後に「あなたのコメントで誰かを傷つける可能性があります。それでもこのコメントを送信しますか?」とコメント送信をするまでに1工程多くかかるようにしたところ、誹謗中傷がかなり減ったみたいです。
人間の本質は善なんですかね笑
また万引きの場合、店長の顔も分かります。この人が悲しむんだという実感がわきます。万が一、一度盗んでしまったとしても、再度店を訪れて店長の顔を見るたびに罪悪感が浮かんで再犯はしない可能性が高くなります。
なので、いかにライターへコピペは他人のものを盗む行為ですよと罪の意識を植え付けるかが問題ですよね。
余談ですが、この文章を書いていて「パンプキンシザーズ」というマンガを思い出しました。
このマンガの中では、「戦争では以下に罪の意識を民衆に持たせないかが重要。その為、剣から弓に、弓から銃にと、殺す相手の顔を見ないで済むようになっていった」みたいなことが書かれていました。
(うろ覚えで内容を書いています笑)
人間の葛藤がすごい面白い、知られざる名作マンガです。
機会があったら手にとって見て下さい。
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記事の信ぴょう性を高めるには莫大なコストがかかる
あと、記事の信ぴょう性を高めるとなると専門家に内容を見てもらう必要が出てくるので、そこにはとてもコストがかかってしまいます。
話題性のあるものを記事にするとなると、早さも重要になってくるので専門家にチェックとかのステップが増えれば増えるほど企業は稼げなくなります。
まともなことをやった方が儲けられない世の中なんですよね。
嘘でもなんでも、とにかく早く書いて記事にしちゃった方がお金になるわけです。
アメリカの大統領選なんかも、フェイスブックとかに流れてきた記事の5割くらいが嘘だったという調査結果があるみたいですね。
そんな嘘にみんな右往左往して気付いたらトランプさんが大統領になったのです。
そして、嘘の記事を流していた人は自分のサイトにたくさんの人を呼び込んだので、すごい儲けたみたいですよ。
嫌な世の中です笑
これが資本主義の限界なんですかね。
脱線も多かったですが、DeNAの無断転載は対処が難しいですよね。
とりあえず、第三者委員会の調査報告を楽しみにすることとします。
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