株式投資とはつまり所有権の売買

私は投資を始めたての頃、株式投資で払った金額というものは企業にお金を貸しているというように思っていました。
今回は私と同じような人の為に、株式投資とはただ株の所有権を売買しているだけの話であるという話をしようと思います。

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上場した企業の株は自由に売買できるようになる

事業主としては運営資金を集める為に株式を発行して誰かに買ってもらう必要があります。
(関連記事：そもそも株式って何？)

この一番最初に株を購入するときのお金というものは、企業から株を購入しているので企業の運営資金になります。
企業はこの資金をもとに人材を雇用したり、設備を充実させたりするわけですね。

しかし、私達が株式投資をする際この一番最初に株を購入する人になるということはほとんどありません。
一般市民である我々に出資してもらおうなんて思う人は少ないので、まずそんな話を聞く機会がないと思います。
あるとしたらIPO(新規公開株)位ですね。

資金を集めたい事業主はやはり一番最初はある程度の資産を持ったお金持ちだったり、事業者だったりに出資して下さいとお願いし、納得してもらえれば株と引き換えに資金を受け取ることができます。
この一番最初に株を購入した人は、しばらくは株を売りたいと思っても自由に売れるわけではありません。
何故ならば買い手を見つけられないですし、株をいくらで売ればいいのかもわかりません。
なので、普通は購入した株の企業が有名にならなくてはいけません。

企業が有名になってくると、企業は上場を考えるようになります。
(上場する理由は下の方で書いています。)

上場とは証券取引所で株を公開することです。上場することで始めて株の売買が容易になるのです。

上場すると世界中の人に会社の株を認知してもらうことができます。
それこそ企業がどういう活動をしているのか、売上がどのくらいあるのか、利益がどのくらいあるのかということが世界中に知られるわけです。

企業が上場することで初めて一番最初に株を購入した人は株を売りやすくなったわけです。
上場するというのは、世界中の投資家がその企業の存在を知ることになるので、中には株が欲しいという人もいることでしょう。

私達一般市民が株を購入するというのはこの段階の話です。つまり上場した株式会社の株を売買しているわけです。

株取引をするというのは、企業の株価に納得した人同士の間で売買が成立します。
ここには企業の株式はからんでいるものの、企業自体はからんでいません。

あなたがA社の株を1株2,000円で100株、つまり20万円分の株を購入したいと考えたとします。
しかし、買いたいと思ったら買えるわけではありません。買うには誰かが売ってくれなくてはいけないのです。
よってあなたA社の株を1株2,000円で100株買いたいと思ったのであれば、同じくA社の株を1株2,000円で100株以上売るという人が必要なのです。
それがうまくマッチングした時に株の売買は成立します。

株とは流動性が高い商品なので、まるで買いたいと思ったタイミングで買えているような気になりますがこれは売り手がいるからこそ成立しているのです。

企業が上場するメリットは？

話の途中で企業が上場するか考えるということを書きましたが、企業として上場するメリットとは何があるのでしょうか？

一番の理由は企業として社会的信用が得られることでしょう。
上場には業績や時価総額、株主数というような条件があります。それを満たしたときに上場することが可能となります。つまり、上場している企業というのはそういう審査を通った企業なので社会的信用を得ることができるのです。

社会的信用があると良いことがたくさんあります。

まず、銀行といった金融機関から融資を受けやすくなります。社会的信用が得られているということは、当然お金を貸す側にも安心を与えますので当然です。あなただって、全く知らない人にお金を貸すのと友人にお金を貸すのでは安心感が違うでしょう。それはなぜかというと、やはり知らない人には信用がなく、友人には信用があるからです。

そして、社会的信用があると取引先からも信頼されます。企業は取引をする際、貸し倒れ(商品やサービスを提供し、売掛金を回収する前に会社が倒産等すること)のリスクを避ける為に会社を選びます。
もしも買いたい商品があったとしても相手から信用してもらわないと売って貰えないのです。

さらには社会的信用があると人材の確保もしやすくなります。上場すると企業の知名度が上がるので優秀な人材が集まりやすくなるのです。

このように、たくさんのメリットがあるので企業は上場するのですね。

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