株で失敗すると多額の借金が残る?
株についての知識が全くない人は、株で失敗すると多額の借金が残り、家庭を壊すということを思っている方もいると思います。
なんせ、私がそうでした笑
しかし普通に投資をする分には、借金なんて事態にはなりません。
今回は株で失敗すると多額の借金が残るという誤解を解こうと思います。
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なぜ株の失敗=借金というイメージがついた?
なぜ株で失敗すると借金というイメージがついてしまったのでしょうか?
これは恐らくテレビ等のメディアで株の失敗体験談を放送している影響です。
体験談は失敗が大きければ大きいほどインパクトが大きいので、メディアは借金するほどの失敗をした人の体験談を紹介してしまいます。
すると、まったく株投資をしたことがない人は必要以上に恐れ、株とはかなり危険なものであるという幻想を抱くようになってしまったんだと思います。
確かに株投資はリスクの高い投資のやり方も存在し、元本以上を失い借金をすることになる人がいるというのも事実です。その投資方法とは次の2パターンです。逆に言えば、次の2パターンをしないようにしましょう。
株で元本以上失うパターン1:レバレッジをかける
株では、レバレッジを掛けることができます(信用取引)。
レバレッジをかけるとは少額の資本金で多額の取引を行うことです。
例えば100万円のお金があったとします。
本当だったら100万円では当然100万円以下の株しか買えないのですが、信用取引という取引方法では100万円で最大400万円の投資を行うことができます。
これは、レバレッジを4倍かけているといいます。
株価が50%上がったとしたら、400万円の50%で200万円の儲けとなります。
逆に50%下がったとしたら、400万円の50%で200万円の損となります。
損をした場合を考えると、100万円しか投資していないのに200万円の損が出ていますので、100万円の借金ということになります。
このようにレバレッジをかけると儲けは大きくなりますが、損失もでかくなります。
株で元本以上失うパターン2:空売りをする
株で借金するほど失敗する人の2つ目のパターンとしては空売りをすることです(空売りも信用取引の1種です)。
空売りとは株を持っていないのに、あたかも持っていたかのように売りから始めることができる取引です。空売りは売った後、半年以内には売った株を買いなおさなくてはいけません。
もう少し空売りのイメージをつけられるように例を出します。
(あくまでもイメージであり、細かい部分は違います)
全容としては上の図のようになります。
100万円の株が半年後には、株価が20%落ちると予想したとしましょう。
株価が下落すると予想しているわけですから、普通に株を買ってしまったら100万円の株が80万円になってしまい20万円の損になってしまいます。
しかし空売りという取引により、株を持っていないのに株を売ることができます。
- STEP1
- STEP2
- STEP3
最初は株を持っていない状態から株を売ります。そして株を売るということはそれ相応のお金が入ります。この株を売買したときの株価は100株100万円なので、100万円を得ることになります。しかし、この100万円はあなたは持っているけど使えないという100万円です。証券会社からしたら何の担保もなしに100万円を渡すことになってしまうので、おいそれと100万円を振り込むなんてことはしません。この100万円は取引が完了するまで証券会社が管理しています。
株を買い戻すまでの期間は株価の変動を待つ期間です。この時、あなたは0株から100株を売って-100株を所有している状態になります。また、実際には使えないけど架空の100万円も持っています。
さて、狙い通りに株が半年後に100万円から80万円へと値下がりをしてくれました。
架空の100万円を使って株を買い戻します。株は80万円に値下がりを起こしているので、この取引には20万円もついてきます。この20万円は今までのように架空のお金ではありません。現実にあなたが自由に使うことのできる20万円です。
これで一通りの空売り取引は終わりです。
全体を見てみると、株は最初売りましたが、半年後買いなおしているので株の収支は±0です。
お金は最初に100万円で株を売り、80万円で株を買ったので、収支は+20万円です。
このように空売りは株の下落が予想される時に、有効な取引となっています。
では空売りで借金が出るほど損をするのはどういうときかというと、株価が高騰した時です。
先程の例で、半年後に20%下がるのではなく、200%高騰した場合を考えましょう。
- STEP1
- STEP2
- STEP3
STEP1では先程と同じような取引になります。
STEP2においてあなたは株価が下がると予想したのに高騰してしまいました。なので、株価は300万円となります。
空売りは株を買い戻さなくてはいけません。しかし、あなたが持っている架空の100万円では株を買い戻すことはできないので、あなたはこのときに200万円を追加で払う必要があります。
空売りの怖さは、株の上がり方というのは青天井なので、損失も青天井となるところにあります。
株が急騰したガンホーなんかは、半年で50倍以上高騰しました。
こんな株で100万円分の空売りをしていたら、半年後には-4900万円の損失を被っていたわけです。
空売りは、初心者が手を出していい取引とはいえないでしょう。
私も一度もやったことがありません。
通常の株投資における最大の損は投資金全てがなくなること(会社の倒産)
上記のようなパターンではなく通常の場合、つまり普通に株を100万円分買った場合最大の損失は100万円となります。
投資した金額分の損が出るだけです。
そういった意味では、いくらまで投資しても(失っても)大丈夫かという部分をしっかり管理すれば、損失は想定内に収まるはずです。
投資は、儲けた時のことだけではなく、損した場合のことも考えてやるものなのです。
(関連記事:正しい投資判断をするには?)
さて、投資した金額が全てなくなる、なんていう状況はどういう状況でしょうか?
それは、投資した会社が倒産した場合です。
会社はどのくらいの確率で倒産する?
では、その損失が最大となる会社の倒産はどのくらいの確率で起きるのでしょうか?
2007~2016年で、会社は96社倒産(上場廃止含む)しています。
(Wikipedia参照)
上場株式会社数は約3500なので、10年間で倒産する確率は約3%となります。
3%の確率で投資金全てを失う可能性があるとするとやっぱり投資は危険だと思うかもしれませんが、そうではありません。
投資は分散投資をするのが基本なので、一気に投資金全てがなくなる確率はまずないと考えていいでしょう。
(関連記事バフェットは集中投資を推奨しているけど、分散投資の方がリスク少ないんでしょ?)
さらに、これはあくまで確率です。財務諸表の見方等を覚えることで、倒産するような可能性のある会社はある程度分かり、倒産するような会社に投資をする確率は下がります。
それでも一気に投資金全てがなくなる可能性はゼロじゃないだろうと言われたらそれまでですが、はっきりいってそんな薄い可能性のリスクを恐れるより、預金のリスクの方が大きいと私は思います。
さいごに
株は、レバレッジをかけたり、空売りをしなければ、最大の損失は投資した金額分までとなります。
レバレッジをきかせたり、空売りが悪いわけではないのですが、慣れていないうちは絶対にやらない方がいいでしょう。
しっかりとリスクを把握したうえで、投資をするということが大事です。
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