投資必勝法が絶対に売られない理由
投資をしているとたくさんの投資必勝法というものを目にする機会があります。
詳しい内容は投資必勝法を購入しないと手に入れることができません。大体数十万円で販売されていますが、「必勝法を知れば必勝法を購入した以上に儲けることができますよ」というのを謳い文句に販売しているわけですね。
ただ、そういったものはほとんどが詐欺的な商材です。買うべきではありません。
もしそういったものにお金を払うのであれば、普通に本屋で売っている本をそのお金分読んだほうがずっとためになることでしょう。十万円あれば50冊位は購入できることでしょう。
(まぁ必勝法詐欺に引っかかるような人は、本を読むことなく簡単に儲けたいと考えているから引っかかってしまうのでしょうけど笑)
確かに80~90%程度の確率で勝つことができる、いわゆる投資必勝法というのはもしかしたら存在するかもしれません。
しかし普通、必勝法を発見した人はその必勝法を売るということはしません。
今回は投資必勝法が絶対に売られない理由を説明させていただきます。ちゃんとこういった詐欺的商材についてを知り、賢い投資家になりましょう。
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100人の村モデルで投資必勝法を考える
株式投資というものは会社の所有権を売買しているものです。株を購入している人がいるということは株を売却している人がいるということです。
(関連記事:株式投資とはつまり所有権の売買)
なので必勝法を使用して株を短期的に売買し儲けている人がいるということは、必ず損をしている人がいるということになります。
短期投資は儲けた人の利益と損をした人の損失はゼロになるといういわゆるゼロサムゲームなのです。
これを100人の村モデルで考えてみましょう。100人の村モデルとは世界に100人しかいないと考えるモデルのことです。
100人全員が10マネーの資産を持っているとすれば、村全体の資産は1000マネーとなります。
必勝法を知っている人はどのようにすると資産が最大になるのでしょう?
必勝法は誰にも教えない方が得をする
必勝法を知っている人が一番儲けるには必勝法を駆使して他の99人から資産を奪うというのが最もいい方法です。
他の人が誰も必勝法を知らない中で必勝法を駆使しているわけですから、99人は負けることになります。つまり必勝法を知っている1人が1000マネーを手に入れるまで必勝法を使用して、他の99人は0マネーになるわけですね。
これがもし途中で必勝法を知っている人がもう一人増えたとするとどうなるのでしょう?2人が必勝法を使うわけなので、最初に知っていた人は750マネー、あとから気づいた人は250マネーと言った感じになります。当然残りの98人は0マネーになりますね。
このように必勝法を知っている人数が増えると、当然利益は減ってしまいます。1人必勝法を知っていた場合は1000マネー手に入れられるはずだったのに、2人必勝法を知っていた場合は1000マネーを二人で分配するわけですから当然ですよね。
一番最初に必勝法を覚えた人は確かにあとから必勝法を知った人に比べると利益は多いでしょうが、それでも利益は当然減ってしまいます。
そして必勝法を知っている人が51人以上になってしまうと、必勝法自体が破綻してしまいます。勝つ人がいるということは負ける人がいなくてはいけません。負ける人よりも勝つ人が多くなるということはおかしいことです。
このように考えると、必勝法というのは絶対に他の人には教えない方がいいわけです。他の人に教えると、自分の利益が減ってしまうわけですから。そして他の人に教えると、更に別の人に伝わるリスクも高まりますし、いいことはありません。
必勝法が本当にあるのであれば、誰にも必勝法の存在を知られずにこっそり淡々と必勝法で儲けていった方が得となるのです。
必勝法を売るタイミングは必勝法が必勝法でなくなったとき
では、必勝法を売った方がいい場合というのはどういうときなのでしょう?それは以下の様な場合があります。
1.必勝法を使って儲けることができる利益よりも必勝法を売った利益の方が大きい場合
ちゃんとした必勝法が売りに出されるのは、必勝法を使って儲けることができる利益よりも必勝法を売った利益の方が大きい場合が挙げられます。
言い換えると、沢山の人が必勝法を知ってしまった場合ですね。
必勝法を知っている人が多くなっては、上で説明したように必勝法を知っている人の儲けが少なくなってしまいます。
そこであまり必勝法で儲けることができなくなったら、その必勝法を売って儲けるというのがとても賢い儲け方です。
もし100人のうち、30人が必勝法を知っていたとすると70人に必勝法を売ることができます。
例えば1人に2マネーで売ることができれば、140マネーを稼ぐことができます。
もし1000マネーを必勝法を知っている30人で平等に分けたとすると33マネーなわけですから、それと比較すると140マネーというのはかなりの大金です。
ならば必勝法を駆使して儲けるよりも必勝法を売った方が得となります。
しかも、元々はちゃんと必勝法として機能していた場合はかなり説得力のある商品(必勝法)なのでかなり売れる確率が高いものとなります。
ただ、この必勝方法を購入した人はもうほとんど旨味のない状態で買うわけですからメリットは殆どありません。
必勝法の中身がない場合
必勝法の中身がない場合も、もちろん売った方が得ですね。
儲けられるかどうかわからない手法なのであれば、確実に儲けることができる必勝法の販売という方がはるかにお得です。
このように考えるとやはり投資必勝法というものは絶対に売られないんですよね。
売られていたとしても、それは過去に投資必勝法であっただけで現在は投資必勝法ではない可能性が高いのです。
それを理解していると怪しい商品に騙されないようになるでしょう。
(関連記事:投資のうまい話は疑え!!)
長期株式投資はプラスサムゲームになっている
ちなみに長期株式投資においては必勝法というものはないものの勝つ可能性は上がるという話を足しておきましょう。
短期投資ではゼロサムゲームなのでマネーの奪い合いになりますが、長期株式投資はゼロサムゲームとはならないのです。
どういうことかというと、長期株式投資は時間の概念がプラスされます。
先程の100人の村の話では100人の資産の合計が1000マネーという話をしましたが、ここに時間を足すとどうなるでしょうか?
この100人の中には作物を育てている人もいるでしょう。種を植え、それが果実としてそれを販売すればお金になります。
今まで合計で1000マネーしかなかったものが、作物が育つことで来年には合計1100マネーになっているかもしれません。
経済をよく分かっていない方は合計1000マネーしかないのに100マネーはどっから増えているんだと考えるかもしれませんが、作物自体が腐ってしまう100マネーと考えてください。もしくは新しく100マネーを発行すると考えてもいいですよ。
そういった通貨の発行は現実の世界でもよくあることです。
そうやってお金自体が増えていくので、1000マネーが1100マネーに増えたとすると、それを100人で分けた場合は一人10マネーから11マネーに所有しているお金が増えたことになります。
つまり、全員儲けるということも可能なわけです。
これだけでも長期株式投資の方が儲ける可能性は高いということがわかりますよね(^^)
是非とも皆さん、長期株式投資に興味を持ってください。
ただ、もちろん長期株式投資においても必勝法というものは存在しないので注意はするようにしましょう!!
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