投資とはお金を貸しているのではなく会社を買う行為である(融資と投資による資金調達の違い)
そもそも株式って何?では資金を調達する手段として、銀行から借りる融資と株式発行により調達する投資があるということを説明しました。
私は経済を全然知らないまま社会人になってしまったために、「投資とは会社にお金を貸している」という勘違いをしていたのですがそんな方はいませんか?(私だけですかね?笑)
融資と投資の違いが分かると、投資とはお金を貸しているのではなく会社を買っているということが分かります。
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銀行による融資
銀行による融資に関してはそもそも株式って何?でも書いていますが、我々が家を借りる際にお金を借りることと同じです。
「金利を上乗せして返すから企業の運営資金を貸して下さい」ということで融資を受けます。
銀行からお金を借りるには信用が必要です。
銀行は「この人に貸したお金はちゃんと金利を含めて戻ってくるのか?」ということを気にしていますので、お金を借りた人(債権者)にお金を返す当て(信用)があるのかどうかを見てくるのです。
サラリーマンにとっての信用とは日々のお給料でしたり、そのお給料を出す企業の安定性や安全性です。
企業として借りる場合は、今までの運営実績があるのでしたら財務諸表が信用を表すものとなります。
しかしこれから運営していくということでしたら事業計画書をみせ、事業がうまくいきそうなのかどうかを判断していただき、この人にはいくらくらいまでお金を貸すことができるのか、また金利はどのくらいにするのかということを決められます。
銀行はお金を貸した事業主の会社が大成功するのかどうかというのはそこまで気にしていません。
何故ならば銀行は相手の会社が大成功したところで、貸し付けた金額と金利しか儲けがないからです。頑張ってもお給料の上がらないサラリーマンみたいですね笑
もちろん、会社が大成功するとまたお金を借りてくれるのでそういった意味では事業主に成功してもらいたいのかもしれませんが、それはまた別の契約です。
銀行から借りたお金というのは負債になります。
貸借対照表でいう資本の右上です。
銀行としても、資本のバランスというものを気にしますので純資産が小さく負債が大きくなるようなバランスではお金を貸してくれません。
投資家による投資
投資家による投資というものは私達の普段の生活では馴染みがないかもしれません。
分かりやすく言うと投資は「このお金をあげるから、儲かったら返してね」ということです。銀行とは本質的に異なります。
銀行はお金を貸しているのに対し、投資家はお金を事業主にあげているわけです。
なので、投資家が投資したお金を返せと言っても事業主はお金を返す必要がありません。
ただ、もちろん投資家はタダで投資をしているわけではありません。投資した金額に見合うだけの株式を事業主から貰うことになるわけです。
株式というものは会社の所有権です。会社の一部が投資家のものになっているのです。
会社の所有権を持っているということは、会社が儲けたお金は投資家のものになります。
投資をしたことがない人は「会社は事業主(社長)のもの」と勘違いしやすいですが、会社は株式を持っている投資家のものなのです。
そうなると会社を始めた事業主は何のメリットもないんじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
自分でも自分の会社の株式を買えば(投資すれば)良いのです。つまり、会社の事業主でもあり株主でもあるという立場をとるのです。
実際にそのようにやって、ソフトバンクの社長である孫正義やユニクロで有名なファーストリテイリングの柳井社長は大金持ちになっており、さらには節税の恩恵も受けています。
(関連記事:【金持ちだけが知ってる秘密】年収400万円以上の人は投資で稼ぐべき)
例えば、3,000万円というお金を集めたくて自分が1,500万円持っていたとしましょう。その時に1株1万円で3,000株発行し事業主が1,500万円分の1,500株の投資をすれば、3,000株中の1,500株なので会社の所有権の内の50%を事業主が持っていることになります。
50%所有権を持っていれば、実質的に一番偉い人は事業主になります。そして残りの1,500株を10人の投資家に均等に分けたとすると、他の投資家は5%の所有権しか持っていないわけですから50%の所有権を持っている事業主の方が力が強いわけです。
投資家から調達した資金というものは、事業主は貰っていることになるのでこれは貸借対照表の右下の純資産に分類されます。
純資産は銀行から借りた負債と異なり、返す必要のない会社のお金です。
(関連記事:資産の種類)
投資によって調達した資金は会社の所有権や決定権を渡すことなく資金調達することができるので、事業主は投資家に投資をしてほしいわけです。
そして、何の見返りもなしに投資家は投資をしてはくれないわけですから、事業主は配当や会社の成長(会社が成長し、会社の資金が増えればそれは間接的に所有権を持っている投資家のものになります)を約束するわけですね。
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