長期投資に限った話ではないのですが、投資をする上で他の投資家を出し抜くということは重要です。
ある企業に投資しようとしていても、他の投資家もその企業に注目していると株価はすでに上がってしまっているので、投資をしてもあまり旨みがありません。
投資で利益を出すには、やはり他の投資家があまり気付いていないうちに人知れずこっそり投資して、株価が上がるのを待つことが重要でしょう。
こんなこと言うと「そんなことは分かっている。しかし、自分は一個人で大したコネもないので、到底そんな株価に影響を与える重要な情報を仕入れることができるわけない」なんてことを思っている方もいることでしょう。
確かに株価が突然変わるような重要な情報を仕入れることは困難でしょう。むしろそんな情報を知ってから投資をしたらインサイダー取引になってしまいます笑
そんな情報ではなく、その企業が好調か不調かを見分けることができればいいんです。それもなるべく早い段階で。
簡単な話ですよ。要は、自分のよく知っている会社に投資をすればいいんです。
もっと身近な話をさせてもらうと、自分の働いている会社や業界に投資をするなんていうのも良いじゃないですか。
身近な会社だと簡単に好調か不調か判断できます。その例を、私の経験談も含めて少しお話させていただきます。
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勤めている会社の業界情報はかなり入ってくる
私は現在絶賛ニート中(笑)ですが、その前は耐火物というものを販売する会社の営業職をやっていました。
耐火物なんてほとんどの人は聞いたことないと思いますが、簡単に言うと火に強い物質です。
1500℃にも耐えられる種類のものもあり、製鉄や焼却炉といった高温を必要とするプラントで必要不可欠なものとなっております。
円安で製鉄業は恩恵があるはずなのに売れなかった
私が営業をやっていたときは、アベノミクスの影響で円安が進行していました。
円安により、自動車メーカーや鉄鋼メーカーは好調になるということで株価は上昇し、2013年や2014年は実際業績も良くなっていたのはだれもがご存知のことでしょう。
しかし好調と言われていた半面、鉄鋼業メーカーが早い段階で耐火物の値下げを要求してきたのです。
どういうことだろうと思い調べてみると、中国がアホみたいに鉄を製造して安く売っているようで、価格面で太刀打ちできないとのことでした。
案の定日本の鉄鋼メーカーは2015年で成長に陰りが見え始め、2016年の売上は減りました。
2014年の段階で業績が悪くなるのは予想できたので、予想に乗っかり空売りをしていれば儲かったわけです。
残念ながら私は長期投資家で、そういった空売りというのは専門外なので鉄鋼メーカーの株を売り買いしたわけではないんですがね。
(関連記事:信用取引をやるべきでない4つの理由)
これは取引先の会社の業績が予想できる例ですね。
法令改正により、飛ぶように売れる商品が出た
2015年頃、耐火物関係で法令改正がありました。リフラクトリーセラミックファイバーという製品に発癌性の可能性があるということで、かなり厳しい使用制限が課せられたのです。
それによりリフラクトリーセラミックファイバーを使用している業界全体で、使用をやめるという流れができ、代替品が飛ぶように売れるようになりました。
そして、その代替品を製造できる日本メーカーはかなり少なく2~3社しかなかったので売れすぎて注文がかなり困難になりました。うちの会社も普段取引のあるA社から注文しようとしたのですが、売切れにより納品までにかなり時間がかかってしまうという説明を受けました。
売り切れるくらいですから、当然A社の想像以上に注文があるということです。
A社の業績にポジティブな影響を与えることくらい簡単に予想できます。
A社は高業績により株価は上昇しました。
私はもう耐火物関係会社を辞めてしまったので最近のコアな情報は分かりませんが、IR情報を見てみるとまだその法改正の恩恵に預かれているみたいですね。
私も30歳手前という年齢ですので、かなり会社の中では末端でした。株式を分割するとか、自社株買いするとかいったかなり機密性の高い情報こそ入ってこない(当たり前笑)ですが、上記のような情報くらいなら入ってきました。
そういった取引先や業界情報を早い段階で分析し、どうなるかを予想することで他の投資家を出し抜くことが可能となります。
日々の情報収集は、ニュースだけではなく普段の仕事でもできるのです。
むしろ普段の仕事の方がタイムリーな情報が入ってきて、早めの投資判断材料になります。
是非、普段の仕事と関係のある会社に投資をして、他の投資家を出し抜いて投資利益を出しましょう!
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