投資判断は不連続でなければならない

投資判断は不連続でなければならない

投資判断は不連続でなければならない

ドミノ,不連続
株価というものは「チャート」があるくらいですから、ある程度「連続性」を持ったものです。
連続性というと分かりづらい言葉を使ってしまっていますが、簡単に言うと500円だった株価がいきなり1000円になったりすることはなく、510円→520円→540円というように流れがあるということです。

 

流れがあるから、チャート分析といったもので必死に株価の変化を予想する人たちがたくさんいます。

 

しかし、私は投資判断は株価の流れというものは考えず、あくまで不連続的な判断で行うべきだと思います。
不連続とは連続の反対ですから、要は過去を無視して現況のみから将来性を判断すると言い換えることができます。

 

今回は投資判断は不連続でなければならないという話をしようと思います。

 

 

Sponsored Link

 

 

流れは判断を誤らせる

株に限らず、流れという言葉は色んなもので聞く言葉でしょう。
ギャンブルはいざ知らず、高校野球でも打者が続けて打ち、最後はホームランなんてことがあると実況は「完全に流れがきていましたね」なんて言います。
囲碁でもヒカルの碁というマンガでは最強の棋士である藤原佐為は主人公ヒカルに「石の流れを感じなさい」と教えます。

 

流れという考え方はそれだけ私達の生活に溶け込んでいるのです。

 

私も流れという考え方は好きです。
絶望と思われる状況からの大逆転を目の当たりにすることは多いですからね。
そこには確率論だけでは説明がつかないものがあると思います。

 

 

しかし、株式投資においては流れというものを無視しなければいけません
流れを重視すると投資で失敗します。

 

なぜ、失敗するのか?
それは人間は損を認めたくないからです。
しかし損を認めないとさらなる損をしてしまうというということになります。

 

人間は損を認めたくないという心理をうまくついたビジネスがあります。それは詐欺ビジネスです。

 

闇金ウシジマくんの中で、与○翼がモデルであると言われている天生翔という登場人物がいます。

 

この人物は、ビジネスを教えるというビジネスを展開しています。
最初に講演会は無料で行います。

そこで儲け話があることを伝え、100万円払い入塾した人にだけその儲け話を教えるといいます。

入塾した人が儲からないで悩んでる頃にまた新しい話を高額で提供します。

100万円払っている人は、儲かっていないまま終わっては損なのでその高額商品も購入します。

また儲からないで悩んでいるところに新しい話を高額で提供します。

(以下同様)

 

 

 

このようにどんどん新しいビジネスを持ってきてお客から巻き上げる詐欺ビジネスがあるのです。
詐欺というのは非常に人間の心理をうまくつくことで成り立ちます。この詐欺ビジネスの場合は、先ほど言った、人間は損をしたときに流れが来ると希望を持ってしまうという心理をうまくついています。

 

一度100万円を払い入塾した人は、そこで儲からないのであればそこで辞めなければいけないのです。儲からない時点でダメということは分かっているんですから。自分の心の中にも「もしかしたら騙されているんじゃないか?」という気持ちがあるはずです。
しかし、新しい儲かるビジネスの話をされると「このまま終わったら100万円損しちゃうし、今度こそ儲かるかもしれないから買ってみよう」とどんどん泥沼にハマってしまうのです。

 

これでは投資で成功できるわけがありません。

 

 

投資で大切なのは、現時点で投資するべきかどうかを判断すること

例えば、3,000円で購入した株を購入したとしましょう。
もちろん投資したからには、投資した時点ではその企業の株価が上昇するはずということを考え投資しているはずです。

 

そこで何らかの不祥事があり、株価が1,000円になったとします。
人間は損を認めたくないので、普通の心理ですと2,000円の損が受け入れられず株を所持し続け、いわゆる塩漬け株にしてしまいます。

 

塩漬け株というものが悪いと言っているわけではありません。
その判断が理にかなっているのであれば何も問題はないのです。しかし、「ここでもし株を売ってしまうと2,000円の損が確定してしまう。これから株価が上がるかもしれないし所持し続けよう」なんて考えて過去の損を引きずって株を所持し続けてしまっているというのであれば問題があります。

 

前半の「ここでもし株を売ってしまうと2,000円の損が確定してしまう」という部分は過去の失敗を引きずり、連続的な判断になってしまっています。これでは投資の考えとしてよくないです。
問題は現時点から考えて、その企業に投資するべきかどうかです。

 

3,000円から1,000円に下落した理由も含め1,000円という株価が安いのであればその株は所持し続けるかもしくは買い増すべきでしょう。そういった判断のもとに塩漬けにしているのであれば、それはとても合理的な判断ができています。
しかし、不祥事をしたような企業にもう投資なんてできないということであればそれは損を受け入れて売るべきです。これから上がるかもしれないしもう少し所持しようなんて思ってはいけません。
大切なのは損したことは忘れて現時点で投資するべきかどうかを判断することです。

 

 

 

不連続な判断という話は歴代最強の将棋棋士である羽生善治さんも話していることです。
棋士というものは一手一手に理由を持たせて打っているので、「こういう一手を打ったのだから、当然次はこう打つべき」と考えるようです。
しかし、羽生さんはそれではダメだと言います。

 

将棋というものは交互に打つ競技です。自分が予想していない手を相手が打ってくるということはよくあります。
それなのに、前回この一手を打ったからこの手を打たなくてはいけないなんて連続的な判断をしてしまうと、良い手は生まれません。
羽生さんは、一手一手は不連続に考えるべきというのです。
(関連記事:【読売ICTフォーラム2017】羽生善治三冠とNTT社長の講演を聞きました【AIの未来】)

 

 

投資も同じです。
過去にとらわれることなく、不連続で行わなくてはいけません。
そうすることでまた一歩投資家として成長することでしょう。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
このブログはランキングサイトに登録しています。
役立つ情報があったと思ったらクリックお願いします。

 


株式長期投資 ブログランキングへ

 

にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ
にほんブログ村

 


FC2 ブログランキング

 

Sponsored Link

バフェットは集中投資を推奨しているけど、分散投資の方がリスク少ないんでしょ?

集中と分散 集中投資、分散投資という言葉を聞いたことがあるでしょうか?こちらは対比的なものでして、それぞれにメリット、デメリットがあります。競馬をイメージすると分かりやすいです。集中投資は、競馬でいうところの一点買いです。メリット:当たったらかなりでかいリターンを得られるデメリット:外れたら目も当てられない一方...

≫続きを読む

投資は心に余裕が持てる程度の余裕資金で行うべき

余裕資産 投資はリスクと隣り合わせということはだれでもご存じのことかと思います。それは長期株式投資も例外ではありません。株は儲けることもあれば、損することもあります。絶対に損をしない投資なんてものはありません。そのように聞くと、必要以上にリスクを恐れて、「じゃあ、投資をしないで堅実に銀行預金をしたり、投資のプ...

≫続きを読む

投資のうまい話は疑え!!

企みの電話 日本は世界と比べてGDPこそ高いものの、時間あたりの生産性は先進国の中でも低いことが知られています。この時間あたりというのも、日本の悪しき文化であるサービス残業を入れるとさらに落ちることでしょう。(関連記事(外部リンク):OECD加盟諸国の国民1人当たりGDPと労働生産性)ストレスは高くなる一方で上...

≫続きを読む

投資は一瞬で大金を稼げるものと思うな

B・N・F 株式投資には、楽して大金を稼げるなんてイメージを持っている方は多いのではないでしょうか?確かに、うまくいけば一瞬でサラリーマンの生涯賃金を一瞬で超えるだけの大金を掴んでしまうことがあるのも事実です。有名な話ですと2005年にジェイコム男なんて異名をつけられたB・N・Fさんがたった16分で20億円稼い...

≫続きを読む

【マシュマロ実験】人は自制心を持たないと未来に投資できないと理解する

マシュマロ 投資をする上で、知っておいてほしい話があります。それは人というものは浅ましい動物であり、将来得すると分かっていても目先の利を優先するということです。人はどうやら、現在や本当に近い未来のことを優先して考えてしまうということが人間の心理研究でも明らかになっているのです。今回はその内容を紹介し、それを理解...

≫続きを読む

情報入手する上で知っておきたいこと【ホントは教えたくない話】

知っている女性 投資をする上で、情報収集というものは切っても切れない関係にあります。15年前とかでは考えられないくらい、現代はネットに様々なサイトがあふれており、検索すると本当に何でも分かる時代になりました。当たり前のことかもしれませんが、このように様々なサイトが存在しているのは、そのサイトを作成している人がいるか...

≫続きを読む

信用取引をやるべきでない4つの理由

取引 普段我々が自分の資産を用意して株を購入するという一般取引に対して、信用取引という株の取引方法があります。こちらは、自分の資産を担保に最高3倍までのレバレッジをかけて取引ができるというものです。(関連記事:信用取引とその特徴)私は、信用取引はやるべきでないと考えております。その理由をこれから紹介します...

≫続きを読む

長期投資初心者に足りないのは失敗経験!さあ、メガネスーパーの株式を購入しましょう...

戦略的失敗 ※追記(2017/11/18)2017年11月1日メガネスーパーはビジョナリーホールディングスの完全子会社となりました。メガネスーパーは最強株主優待株!?で書いているのですが、私はメガネスーパーの株を100株保有しています。理由としては、ただ単純にメガネスーパーの株主優待が欲しかったからです。しかし...

≫続きを読む

株のアナリストの言葉なんか信用すると一生投資で成功しない

株のアナリスト 株を始める際、情報をどういったものから得ればいいのか分からなくて、株のアナリストの言葉を参考にするという方がいるかもしれません。彼らは株に関する知識が豊富で様々な観点から「この株は買いだ!」「この株は売りだ!」ということを言っています。株の知識がないと自信満々に語る彼らをついつい信用し、それに乗っか...

≫続きを読む

投資判断は不連続でなければならない

ドミノ 株価というものは「チャート」があるくらいですから、ある程度「連続性」を持ったものです。連続性というと分かりづらい言葉を使ってしまっていますが、簡単に言うと500円だった株価がいきなり1000円になったりすることはなく、510円→520円→540円というように流れがあるということです。流れがあるから、...

≫続きを読む

ハイテク株やIT関連株に投資をしてはいけない?バフェットの投資から見るハイテク株...

ハイテク 投資の神様ウォーレン・バフェットはハイテク株が嫌いと言われています。1990年末から2000年初頭にかけて、世の中はITバブルに浮かれていました。IT技術の発展に伴いどんどんIT企業の株価が上昇していった時代だったわけですね。バフェットはそんな中でもかたくなにハイテク株やIT関連株に投資をしませんで...

≫続きを読む

株式投資は日経平均に投資しているのではなく、企業に投資をしている

家 お金 よく日本の経済を悲観して、「日本はもう終わりだ。日本に投資先としての魅力はまったくない」なんて言う人がいます。私も確かに日本の経済が停滞しているというのはその通りなのかなと思います。例えばですが、財務省が消費税という制度を導入して消費意欲を奪いました。(関連記事:消費税の大罪)また、デフレ政策が経済...

≫続きを読む

投資信託をやるべきではない7つの理由

駄目な選択 皆さんは投資信託をやっていますか?最近はつみたてNISAなんてものも始まり、銀行金利が上がらないこんな時代ですから投資信託に目を向ける方も多くいるのではないでしょうか?私は株投資を始めて5年ほどが経とうとしていますが、そんな私に言わせると投資信託はメリットが少ないです。本気で資産の運用を考えているの...

≫続きを読む

長期投資家の私が仮想通貨投資をやらない5つの理由

仮想通貨爆上げ 2017年は仮想通貨が瀑上げしましたね。特にビットコインは1年で10倍以上になるというなんとも羨ましいことが起きました。私も一応投資家の端くれですから、仮想通貨に関しては2015年位から興味を抱いていました。(情報遅いけど笑)仮想通貨関連の本は3冊ほど読みました。仮想通貨投資の本というよりも仮想通貨...

≫続きを読む