人は自制心を持たないと未来に投資できないと理解する
投資をする上で、知っておいてほしい話があります。
それは人というものは浅ましい動物であり、将来得すると分かっていても目先の利を優先するということです。
人はどうやら、現在や本当に近い未来のことを優先して考えてしまうということが人間の心理研究でも明らかになっているのです。
今回はその内容を紹介し、それを理解したうえで長期投資にあてはめて考えてみましょう。
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マシュマロ実験
有名な心理研究でマシュマロ実験というものがあります。
マシュマロ実験とは、スタンフォード大学で行われた実験で、4歳児にマシュマロ1個をを見せて「私はちょっと用事があるので部屋を出ます。その1個のマシュマロはあげるけど、私が戻ってくる15分後までに食べるのを我慢していたらもう1個あげる」といったものです。
(参考:wiki「マシュマロ実験」)
この実験の結果、2/3の児童は我慢できず食べてしまうという結果が得られました。
つまり、我慢すればあとで得をするということが分かっていても、人間は目先の利を優先し、欲望に負けてしまうのです。
日常的にもある目先の利の優先例
このマシュマロ実験は、あくまで4歳の子供を対象にした実験です。
「大人になるにつれて、理性や自制心といったものも働き、私はマシュマロを2個食べられるように我慢するくらい訳はない」なんて思う方もたくさんいるでしょう。
しかし、本当にそうでしょうか?
世の中について考えてみると、実にたくさんの目先の利を優先してしまう例があります。
- ギャンブルを止められない人
- 勉強をする気がない人
- コンプライアンスを無視する経営者
- 浮気をする人
- 太って痩せられない人
ギャンブルというものは、基本的に負けるようにできています。なぜなら期待値は100%以下になるようにできているからです。(関連記事:株式投資をギャンブルと思いみんなが避けると日本が潰れる)
パチンコ・スロット、短期投資、競馬・競輪・競艇、宝くじ。
私は全てこれらは期待値が低く設定されているギャンブルです。
それは分かっていても「もしかしたら今回は勝てる(当たる)かもしれない」、「勝って(当たって)いる人もいるんだから自分だって勝てるはず」。そんなことを考えて、欲望に目がくらみギャンブルをやってしまうという人はやはり目先の利を優先してしまっていると言えます。
現在の日本は、残念ながら学歴社会です。ほとんどの家庭では勉強していい大学に行けと教えられるはずです。
そのように教えられ、いい大学を出た方が収入が高いということは明らかなのに、「今が楽しければいい」「何の為に勉強するのか分からない」という考えのもと、勉強しないというのは言い訳のように聞こえてしまいます。
(関連記事:学歴はやはり金になる)
別に大学というものにこだわらなくても、何か本当に信念があって大学以外の勉強をしたり別のことに挑戦しているような人は良いんですよ?大学なんかでてない成功者はたくさんいます。
明石家さんまさんやダウンタウンといった芸人さんを始め、経営者としてもビルゲイツ、松下幸之助、本田宗一郎、堀江貴文(ホリエモン)といったそうそうたるメンバーは高卒です。学歴がなくても成功者になれることは、世界の偉人たちによって証明されています。しかし、成功者はみな将来を見据えた行動を起こしています。彼らは決して1個のマシュマロではなく、2個のマシュマロを手に入れているはずです。
最近では、DeNAのキュレーションサイトのいわゆるパクリ記事問題が取りざたされました。
(関連記事:DeNAのモラル)
こういった問題も、コンプライアンス(法令順守)の欠如から起きているといえるでしょう。目先の利益を追求した結果、このようなパクリを許容してしまうのは、経営者として問題がありますね。
浮気というものも、欲望を優先した理にかなっていない行動と言えます。
どのくらい理にかなっていないかに関して、芸人の土田さんの説明はとてもしっくりきます。
(参考記事:愛妻家芸人・土田晃之が浮気しない理由「2億の価値のあるSEXって何?」)
概略としては、浮気とは自分からしたら2億と愛する家族を失うかもしれないリスクの高い行為である。そんな価値のSEXとは何?ということです。
とてもロジカルな説明ですよね。
しかし、世の中の2/3はそんなことを気にせず、目の前のマシュマロ(浮気)を優先してしまうんですよね笑
太るということを気にしているくせに、食欲に負けてしまう人がいます。気持ちは分かるんですが、残念ながらこれも目先の利益にとらわれています。
しかもそういう人に限って、「簡単に痩せられる」とか「食べるだけで痩せる」といった文句に騙されてしまうのです。
他にも、即効性を優先して断食してしまう極端な方もいます。地道なことを嫌うんですよね。しかし、これは健康という「資産」を犠牲にした行為であり、オススメできません。
痩せたいんだったら、運動と適度な食事制限をして、時間をかけて痩せるのが一番です。
どうでしょうか?
私が挙げたどれか一つくらいは皆さんにも当てはまっているんじゃないでしょうか?
いかに人間が我慢のできない目先の利を優先する動物か分かりますね。
ちなみに私は、太って痩せられない人が当てはまります(・_・;)
最近体重が増えてきちゃっているので、なんとか頑張って痩せたいです。
マシュマロ実験から長期投資家が学ぶべきこと
上述した例のように、人は残念ながら目先の利を優先して自制心が聞かないものです。
しかし、投資をする上ではマシュマロを我慢できるような1/3の人間にならなくてはいけません。
もし購入した株が急激に上昇した場合、あなたはその株が下がる前に売ろうとしてしまいませんか?
残念ながら、それは1個のマシュマロかもしれません。もう少し待った先にもう1個マシュマロが貰えるかもしれないのです。
もしかしたら、あなたはまたその株が下がったら買おうと思っているのかもしれません。しかし、どこにその株がまた下がるという保証があるのでしょう?どこに、あなたの押し目買い(株価が下がった時の購入)が成功するという保証があるのでしょう?
基本的に長期投資は株の売買手数料を意識しなければなりません。
株の儲けに対して少ないからあまり意識しないかもしれませんが、手数料は気付いたら大きくなっているものなのです。
人は地道に頑張るということを嫌うので、すぐに1個のマシュマロに飛びついてしまいますが、そこは我慢です。
その我慢した先にある、2個のマシュマロを手に入れるというのが長期投資家の基本的な考え方です。
長期投資に失敗する要因として大きいのは、株価の上下に一喜一憂し、頻繁に売買を行ってしまっている人です。
だって、世の中の2/3は1個のマシュマロに飛びついてしまうんですもんね。
長期投資に失敗している人やこれから投資をやるという方はがいたら取引のたびに思い出して下さい。
「これは1個のマシュマロではないか」ということを。
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